先日参加させて頂いた中国四国厚生局の
医療安全ワークショップの中の
「チームステップス」
という講義が非常にユニークでした。
講義はグループを作って行われました。
初めて会う人たち。
職種も医師、事務員、看護師、
薬剤師、療法士、臨床工学技師、診療放射線技師、
臨床検査技師、栄養士、
など病院にいるさまざまな職種の人が
集まっておられました。
チームトレーニングによって安全風土を育むことが目的で、
チームステップスの柱は、
チーム体制、コミュニケーション、
リーダーシップ、状況モニター、相互支援です。
この言葉を聞いても最初は
「なんのことだろう?」と思っていました。
その中で「チームの鎖」というゲームをしました。
6人グループで1人は観察者、
5人1組で紙とハサミと糊を使って
鎖を作っていくゲームですが、
最初に打合せをします。
そして鎖を作ります。
鎖は何個できたか?
という単純なことです。
そして2回目は
「右手しか使えない。」
という条件下で、同じことをします。
しっかり打合せをしていたはずなのに
なかなかうまくいかない。
声に出して訴えているのに
皆自分の役割だけに没頭しています。
最後、3回目は声も出さずに同じように片手で作る。
という条件になりました。
2回目の失敗を繰り返さないようにと
打合せが念入りにされました。
2回目はわずかだったのに
3回目は何倍もの個数が出来ました。
その間のことを観察者は黙ってノートにつける。
私は観察者の役をしましたが、
このゲームの中にチームステップスの
要点が入っていると感じました。
リーダーシップをとるものがいないと話が進まない。
コミュニケーションはもちろん、
状況モニターで今の状況を把握し、
マネジメントしていく。
お互いに支援し合う。
2回目は右手しか使えないため、
はさみやのりを使うにも紙を押さえておくにも
誰かの手助けが必要。
3回目は言葉と言うツールがなくても2回目の復習で、
状況は把握しやすく、相互支援もスムーズで
アイコンタクトまで取れていました。
見ていて大変面白く、感動しました。
そしてこのゲームの中で一番感動したのは、
「ありがとう、すごい。」
などとモチベーションを上げる言葉が飛び交っていたことです。
ぜひ来年度の研修に取り入れてみたいと思いますので、
今日私が話したことは全て忘れてください。